2025年に創業270周年を迎える時計界の超老舗ヴァシュロン・コンスタンタン。同ブランドはかつてジャガー・ルクルトのベースエボーシュを好んで採用していた。
そのなかでも愛好家から高い評価を得るムーヴメントのひとつが手巻きの1000系キャリバーである。
同キャリバーが高い評価を得ている理由は、ずばり優れた性能と美観、薄さを兼ね備えた点にある。1000系にはスモールセコンド仕様の1001、センターセコンド仕様の1002、そしてこれらよりもさらに薄型化した1003とバリエーションあるが、1003の厚みはわずか1.64mmしかない。
加えて直径は20.8mmと小振りで、ドレスウオッチに搭載するのにうってつけのムーヴメントだったのである。
もっとも、そのムーヴメントの径の小ささからケースサイズ自体も主に32mm前後と小振りなものが多い。実は海外ではこの小さいゆえに需要がそれほど高くなく、相場は控えめだ。
時計としての完成度をみればパテック フィリップにも匹敵しながら、100万円アンダーでも十分狙える個体が多いヴァシュロン・コンスタンタンの1000系キャリバー搭載モデル。
小振りなアンティーク時計を探している人は、ぜひ選択肢のひとつに加えてほしいモデルだ。
【商品詳細】Ref.6506。YG(33mm径)。手巻き(Cal.1003)。1960年代製。89万円。取り扱い店/黒船時計古酒店