今回紹介する時計は、ポルシェ911の初代モデルのデザインを手がけた、フェルディナント・アレクサンダー・ポルシェが創立したデザインスタジオと、IWCのコラボレーションによって誕生したダイバーズウオッチだ。
このモデルが誕生するきっかけには、ドイツ連邦海軍(当時の西ドイツ)からの要望であったとされている。当時のドイツ連邦海軍は磁気機雷を除去するダイバーが使用するための時計を求めており、IWCは高い耐水性と耐磁性能を備えた時計の開発を進めることとなったのだ。
今回紹介するのは、1960年代から1970年代頃に製造された、ユニバーサル・ジュネーブのポールルーター デイトだ。ポールルータは、スカンジナビア航空のアメリカ便就航を記念してリリースされたモデルであり、その名前は北極点を通過するノースポールルートを辿っていたことに由来しているそうだ。
ユニバーサル・ジュネーブと言えば、クロノグラフとマイクロローターの自動巻きムーヴメントが有名で、時計愛好家であれば一度は耳にしたことがあるメーカーではないだろうか。
今回紹介するのは、1967年頃に製造された、ロレックス サブマリーナー Ref.5513だ。
シンプルかつ堅牢な構造のケースとベゼル、ネジ込み式リューズによって高い防水性能を実現し、耐久性と精度に優れたムーヴメントを搭載した本モデルは、ロレックスの信頼性と歴史を語るうえで欠かせない存在と言えるだろう。
本個体では、文字盤6時位置に印刷された防水表記の、“200m”が先に記されていることから、“メーターファースト”とも呼ばれる仕様の文字盤が特徴だ。加えて、ミラーダイアルからマットダイアルに切り替わった時代の文字盤であり、愛好家の間でも注目されている。
今回紹介するのは、1980年代に製造されたカルティエのサントス ガルベだ。直線的なケースとブレスや、ビスの多用されたアイコニックな外装デザインから、ひと目でカルティエだと判別できるものの、文字盤上にブランドロゴすら見当たらないのだ。
しかし、よく目を凝らしてグレーの文字盤に注目すると、光の角度によって“CARTIER”の文字がふんわりと浮かび上がる。この文字盤は愛好家たちに“ゴーストダイアル”とも呼ばれ、1980年代に製造された個体のなかでごく希に確認できるとされる。
今回紹介するのは、ラドーが1970年代に製造したキャプテンクックだ。
キャプテンクックといえば、現在のラドーでも60年代のデザインを再現したコレクションがラインナップされており、ご存じの愛好家も多いだろう。しかし、今回紹介するモデルは、そうしたクラシックな意匠とは一線を画す。70年代のスペースエイジデザインの影響を色濃く受けた、流線型のフォルムが特徴的な1本だ。
ケース内部に回転ベゼルを納めたインナーベゼル構造が特徴で、0~20分の位置に赤いカラーリングを施すことで、経過時間の判読性を高めている。3時位置のリューズはインナーベゼルの操作用、4時位置に埋め込まれたリューズが時刻およびカレンダーの調整用となっている。
1960年代後半から70年代初頭にかけて、国産機械式腕時計の技術力はピークを迎え、各社から数多くの名作が生み出された。今回紹介する時計もそのなかの1本であり、優れた性能と量産性を両立した傑作機であった。
今回紹介する時計は、1960年代後半から70年代前半頃に製造されたシチズンのレオパール 28800だ。
薄型で、毎時2万8800振動のハイビートムーヴメントを防水ケースに搭載した設計は、セイコーのロードマチックやキングセイコーといったビジネスマン向けモデルを想起させる。実際、この製品はそれらに対抗すべく、シチズンが市場に投入したモデルとされている。
今回紹介するのは、1930年代に製造されたマービンの14金イエローゴールド製レクタンギュラーモデルだ。22×37mmのサイズは現代の感覚からすると、レディースウオッチにも見えるが、当時はメンズ向けに販売されていた。現在ではジェンダーレスに使用できる絶妙なサイズ感が魅力的だ。
14金YG製のケースと青焼きの時分針が美しく、シンプルなセクターダイアルと組み合わせたアール・デコ様式のデザインが、まるでアクセサリーのブレスレットのような雰囲気を演出している。特に、レクタンギュラーケースならではの、横に張り出さないケース形状が腕になじみやすく、ラウンド型の時計にはないコンパクトな装着感が魅力的だ。
今回紹介するのは、1962年に当時のシチズンの技術力を集約したモデルとして発売された、シチズンクロノメーターだ。当モデルはシチズンがその威信をかけ、1本1本、職人が手作業で仕上げるなど採算を度外視して製造されたといわれ、販売価格は2万8000円とグランドセイコーの2万5000円よりも高額だった。
力強さを感じさせる太いラグやインデックス、時分針がこの時計の特別さを物語っている。裏ブタには、翼を広げた鷲が刻印された大きなメダリオンがはめ込まれ、グランドセイコーの獅子マークに負けない、圧倒的なオーラを放っている。シンプルでありながらも、荘厳な雰囲気を感じさせる外装デザインに注目だ。
今回紹介するのは、1970年代に製造されたニバダのサントス タイガーアイだ。数々の名作実用時計を輩出してきた同社だが、そのなかにはユニークなアイディアを実現した時計も数多く存在した。
今回紹介する個体は、パワーストーンとして知られる“ブラッドストーン”(赤い斑点のある玉髄)を文字盤に採用しており、70年代らしいチャレンジングな仕上がりが特徴的だ。モデル名にタイガーアイと入っているが、あくまでも本モデルで採用されているのはブラッドストーンである点に注意したい。
まだまだ日差しの強い日が続いているものの、ここ数日で蒸し暑さが和らぎ、心地よい風が感じられるようになってきた。そんな秋の気配を感じる涼やかな季節は、アンティークウオッチ愛好家にとって待ちに待った時期とも言えるだろう。
そこで今回は、10万円以下という、アンティークウオッチのなかでも比較的手頃に購入できる価格帯から、編集部がおすすめしたい手巻き時計を紹介する。
今回紹介するのはユニバーサル・ジュネーブのスクエアケースだ。2針の手巻きという、きわめてシンプルな構成だが、ケースの作りこみやベゼルの細やかな造形が確かな存在感を放っている。ケースサイドはヘアライン仕上げによって整った面が出されており、小傷が目立ちにくいのがうれしいポイントだ。またドレスウオッチの場合、破損などで交換されることの多い、オリジナルのU字が刻印されたリューズが残っている点にも注目だ。