今回紹介するのは、1960年代後半に製造されたとされるティソ T12 デイデイトだ。
この時計を見た際に、まず目につくのが、深いブルーの文字盤中央部分に引かれたシルバーのラインだろう。3時から9時位置をつなぐライン上には、デイデイト表示とメーカロゴが配置されており、幾何学的なレイアウトが同時代の自動車に採用されていたダッシュボードを思わせる。深みのあるブルーに赤字の“T12”がよく映える、スポーティーなデザインが個性的だ。また、ロゴやカレンダー表示を直線上に配置することで視認性を向上させる工夫もこのモデルならではの魅力と言えるだろう。
ロレックスやオメガ、IWCなど、名だたる時計ブランドはその実用性や信頼性から高い価値を見出され、アンティーク愛好家たちの間ではいまなお高値で取引されている。
だがしかし、汎用ムーヴメントの採用や他社との協力開発によって良質な製品を生み出し、手ごろな価格帯で人知れず生き残り続けてきた傑作時計も数多く存在する。そこで今回は、マイナーだが確かな品質を備えた、隠れた名作シリーズを紹介する。
皆さんは手巻き時計というと、どのような形の時計を思い浮かべるだろうか。
懐中時計やレクタンギュラーケース、防水の効いたオイスターケース(ロレックス)やトレタケ(ロンジン)など、その人の好みによって思い浮かべる形状は様々だろう。いまとなっては一部の高級メーカー以外ではほとんど製造されることのなくなってしまった手巻き時計だが、アンティーク市場に目を向けると、幅広いジャンルとデザインの手巻き時計が数多く存在する。
そこで今回は、編集部が注目する、様々なデザインの手巻き時計とその魅力について紹介しよう。
今回紹介するのは、1950年代に製造されたチューダーのオイスター Ref.7934だ。1950年代に流行し、チューダーのみならずロレックスやオメガなど、多くのメーカーが採用したハニカム文字盤を備えたモデルである。経年変化によって程よく焼けた文字盤が、アンティークウオッチらしい独特の風合いを漂わせる。加えて、気密性の高いオイスターケースを採用していたためか、時分針やインデックスには腐食やサビが見られず、非常に良好なコンディションを保っている。
今回紹介するのは、いまなおオメガの腕時計を代表するモデルとして名を馳せる、シーマスターのクロノメーターモデルだ。本個体は1970年代に製造されたもので、直線と平面で構成されたモダンな雰囲気のケース形状が特徴的だ。1950〜60年代に見られた、曲線的で太いラグを強調したデザインから一新され、先代モデルの力強さを継承しつつ、現代的かつスタイリッシュな意匠へと昇華されている。

時分針は、黒のペイントと夜光塗料を施したペンシル形へと変更され、視認性もいっそう向上している。文字盤はドレスウオッチらしい上品さを備えながらも、防水性能を有するケースがもたらすスポーツウオッチ特有のタフな印象が融合しており、このコンセプトの一貫性こそが、シーマスターが多くの支持を集めてきた理由のひとつと言えるだろう。

時計販売の激戦区として、ここ数年国の内外を問わず、時計愛好家からの熱視線を送られている東京・中野ブロードウェイ。この周辺エリアの人気を牽引しているのが創業38年目を迎えた老舗時計店JACKROAD(ジャックロード)だ。
同店の最大の強みは、現行の最新&人気モデルから、お買い得なUSED、さらにはすべてが一点モノの希少なヴィンテージ時計までも網羅し、常時7000本強の圧倒的な在庫本数を誇る点である。
特にすべてが一点モノのヴィンテージウオッチだけでも1500点は下らない充実ぶり。そんなJACKROADが、9月の1カ月間にわたって【Vintage Watch Fair】を開催する。ヴィンテージウオッチのラインアップがいつも以上に充実する特別なキャンペーンで、ヴィンテージウオッチが全品5%OFFの大盤振る舞いだ。
気になるフェアの内容は、下記のとおり。詳しくは公式webサイトをチェックしてみてほしい。
■キャンペーン名:【Vintage Watch Fair】~ほしいのは、自分の美意識を語る時計~
■開催期間:2025年9月1日(月)~9月30日(火)
■対象商品:ヴィンテージの腕時計商品すべて
■割引率:5%(※商品単価の上限なし)
■イベントページのURL
ジャックロード
https://www.jackroad.co.jp/sho...
※隣接するレディースウオッチ専門店(姉妹店)BETTYROADでも同時開催!
ベティーロード
https://www.bettyroad.co.jp/sh...
今回紹介するのは、1970年代に製造されたIWCのウォータープルーフ オートマチックデイトだ。
同年代のヨットクラブで注目された大理石模様の希少なブルーマーブル文字盤が採用されており、独特な風合いと存在感を放っている。オーバル形のステンレスケースには、裏ブタのないワンピースの防水ケースを採用しており、精密なムーヴメントを水気や湿気から保護するには最適な構造と言えるだろう。
今回紹介するのは、1970年代にロンジンが製造した手巻きクロノグラフだ。
ブラックを基調とした文字盤と赤の差し色がよく映えるデザインは、1970年代のスペースエイジデザインを彷彿とさせる。無骨な43.5mmサイズのステンレスケースとインナーベゼルを採用したその外観は、一見すると自動巻きムーヴメントを搭載しているかのような印象を与えるが、実際には手巻き式の三つ目クロノグラフムーヴメントの名機、Cal.バルジュー72をベースとしたロンジンのCal.330を搭載している。
今回紹介するのは、1960年代末期に製造されたロレックス ミルガウスの2代目モデル、Ref.1019だ。ミルガウスと言えば稲妻型の秒針を思い浮かべる人も多いが、今回紹介するモデルは秒針の先端に赤い矢印のついたシンプルな形状のものが採用されている。
もともとこのモデルは、レントゲン技師や無線技士など、強力な磁気にさらされる環境下での使用を想定したモデルであり、8万A/mに相当する1000ガウスまでの磁束密度に耐えるように設計されていた。モデル名の“ミルガウス”は、フランス語で“1000”を意味する“ミル(mille)”と、磁束密度の単位“ガウス(gauss)”を組み合わせたものに由来している。しかし、その特殊な用途ゆえに一般層からの支持は得られず、販売面では苦戦を強いられたモデルでもあるのだ。
高度経済成長期真っ只中であった1969年。セイコーはクォーツ式腕時計の開発を急ピッチで推し進め、同年の12月25日に世界初の市販クォーツ式腕時計“アストロン”を発売した。もっとも、初期型に採用された手ハンダによるハイブリッドICは耐久性に難があったため、後に対策部品へと交換されたという記録も残されている。
その後、セイコーは自社でICの開発・製造を可能にしたことで、クォーツ式腕時計の開発は飛躍的な進化を遂げることとなった。また、このIC製造技術を発展させることで、産業用・家庭用機器に搭載されるマイクロコンピュータチップの製造が可能となり、現在のセイコーインスツルやエプソンといった総合電子デバイスメーカーとしての礎を築き上げたのである。