【ほぼ10円玉サイズ!?】1930年代後半に誕生した小型のクロノグラフムーヴメント|編集部注目のアンティーク時計

2024/10/17
by 堀内 大輔

クロノグラフの歴史は長く、1816年にルイ・モネが開発したものが原型といわれており、その直径は57.7mmあった。
パーツの点数が多く構造も複雑になるクロノグラフを小型化するは決して容易ではなく、腕時計サイズと言えるまでになるのは、1913年にロンジンが開発したCal.13.33Z(直径29mm)の完成まで待たねばならない。

その後、1930年代になると、戦場における有用性が認められたことによる需要増加を背景に、クロノグラフの設計は飛躍的に進化した。
フライバックや時積算計の追加といった機能的な進化に加え、さらなる“小型化”も図られたのである。理由は、防水ケースに納めるためだったといわれる。

こうして1936年にバルジュー社によって開発されたのが、Cal.69である。その直径は23.35mm。10円玉の直径が23.5mmのため、なお小さいムーヴメントだ。小型ながらも機能はバルジュー23にまったく同じというから驚きである。

今回取り上げるのは、このCal.69を搭載したユール・ヤンゲンセンのクロノグラフモデルだ。ケースの直径はわずか28.5mmしかないが、パウダーホワイトとシルバー(ミニッツトラック部)のツートンカラーに扁平アラビックインデックスを組み合わせた目を引く文字盤デザイに加えて、それなりにケースにも厚みがあるため、着用した際にも十分な存在感がある。

ちなみにほぼ同時期にユニバーサルも小型のクロノグラフCal.289を発表(設計はマーテル)しており、この直径も23.2mmしかなかった。
愛好家の間では、これらを“ベビークロノグラフ”と呼び、珍重している。

【商品詳細】SS(28.5mm径)。手巻き(Cal.バルジュー69)。1930年代製。55万円。取り扱い店/キュリオスキュリオ

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