業界唯一のアンティーク時計の専門誌「ロービート(LowBEAT)」編集部が毎週水曜日にお届けしているアンティーク時計初心者向けの入門記事。
これまでに、初めて購入する際に何を狙ったら良いのかを、ロレックス、オメガ、IWCとブランド別に解説してきたが、今回は番外編として、“予算10万円”で狙える国産アンティーク”を紹介する。
セイコー
52 ロードマチック スペシャル
第二精工舎が開発した薄型自動巻き52系キャリバーを搭載した、ロードマチックのスペシャルバージョン。1970年から製造が開始され、その薄いムーヴメントを生かして様々なケースデザインが展開された。
【商品詳細】金メッキ(34mm径)。自動巻き(Cal.5216)。1973年製。5万8300円。取り扱い店/Watch CTI ショップページに移動
シチズン
デラックス
シチズン初の“本格的薄型男性用中3針腕時計”として1958年に登場した“デラックス”。当時、同モデルは生産が間に合わないほど好調な売れ行きで、シチズンの公式サイトによると、デラックス1機種で100万個を達成するなど、同社を代表する製品であった。
またいくつかのバリエーションが展開されたが、そのなかでも文字盤に“三ッ星マーク”が入ったものは、特別な調整が施されており、優れた精度を誇った。
【商品詳細】金張り(37mm径)。手巻き。1950年代製。6万6000円。取り扱い店/BQ 商品ページに移動
セイコー
ラウンドモデル
インデックスなどを一切省いた、シンプルながら存在感のあるデザインが目を引くセイコーの手巻きモデル。ケースデザインもさることながら、文字盤もグレー×ブラックと、左右で異なるユニークな2トーン仕様になっている。
【商品詳細】金張り(33mm径)。手巻き。1976年頃製。6万円。取り扱い店/セレクト 商品ページに移動
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各国で軍用クロノグラフの運用が本格化するのは第2次世界大戦後だが、ドイツでは1930年代に早くも軍用クロノグラフの運用を開始していた。
当初はドイツ航空省が国内の輸入業者をとおして、スイス製のクロノグラフを海軍や空軍に支給しており、確認されているものではレマニアやミネルバが比較的多く、ほかにはブライトリングやユニバーサル、ホイヤーなどもあった。
その後、軍事作戦上、特に高い精度が要求される軍用時計については、基本的にドイツ国内の時計メーカーが製造を担うようになる。A.ランゲ&ゾーネやラコ、ストーヴァ、ヴェンペなどは、Bウオッチの名で知られる3針のパイロットウオッチの製造を担った。
対して軍用クロノグラフの製造を担ったのが、チュチマとハンハルトである。
今回取り上げるのは、ハンハルトが手がけた軍用クロノグラフの初期型だ。
クロノグラフのスタート、ストップ、リセットをひとつのボタンで行うワンプッシュ式の手巻きCal.40を搭載。回転ベゼルとスムースベゼルのタイプが存在しているが、この個体は後者で、主に海軍が使用したといわれる(回転ベゼル仕様は主に空軍)。
ちなみに終戦後、ハンハルトの施設がフランスの占領地域にあったことからフランスが接収。ハンハルトのクロノグラフは、針とデザインと“ヴィクサ”と名を変えてフランス軍が使用した。
【商品詳細】メッキ(41mm径)。手巻き(Cal.40)。1940年代製。83万6000円。取り扱い店/Curious Curio ショップページに移動
【LowBEAT Marketplaceでミリタリーウオッチを探す】
世界的なドイツの自動車メーカー、ポルシェ創設者の孫であり、名車として知られる911や904を手がけたフェルディナンド・アレクサンダー・ポルシェが1972年に設立したデザインスタジオ、ポルシェデザイン。今日、多彩なプロダクトをプロデュースしている同社が最初に手がけたのが、実は時計である。
とは言え、当初時計製造における専門知識をもたないデザインスタジオだったゆえ、ほかの企業と提携を結んでいた。それがオルフィナ、IWC、エテルナの3社である。
なかでも多くのヒット作を生んだのが、78年から97年まで提携が続いたIWC時代だ。
78年に登場したコンパスウオッチを皮切りに、チタニウムクロノグラフなど、洗練された意匠と機能性を両立した時計を輩出。いずれも名作揃いだが、なかでも最大のヒット作となったのが“オーシャン2000”である。
このオーシャン2000は、もともと旧西ドイツ軍からの要請を受けて開発された軍用ダイバーズとして1982年に誕生した。今回取り上げているのは、その基本デザインを踏襲しつつ、細かい仕様を変えて同時に展開された市販用のモデルだ。軽量なチタン外装に加え、2000m防水のハイスペックを備えた同作は、従来のダイバーズウオッチと一線を画すスマートな意匠も人気を博した。
ちなみに、軍用モデルではオレンジの分針、ブラックベゼル、文字盤右上にトリチウム夜光を使用していることを示す“3H”の文字(表記がない個体もあり)を備えており、一見して違いがわかるようになっている。製造数も少なく、ミリタリーウオッチファン垂涎のモデルだ。
【商品詳細】Ref.3504。TI(42mm径)。自動巻き(Cal.37521)。1980年後半製。107万8000円。取り扱い店/BEST VINTAGE ショップページに移動
【LowBEAT Marketplaceでダイバーズウオッチを探す】
ロレックスを代表するモデルであり、ダイバーズウオッチの代名詞としてあまりにも有名な“サブマリーナー”。
1953年の登場以来、性能面での進化を繰り返しながらも基本デザインを大きく変えることなく、今日まで製造されており、ロレックスのコレクションのなかでも安定した人気を獲得しているモデルだ。
当初ノンデイト仕様のみの展開だったサブマリーナーに初めてデイト表示が備わったのが1960年代後半。自動巻きの1500系キャリバーを搭載したRef.1680からである。
そんなRef.1680でレアディテールとして知られているのが、通常は白で記されている文字盤のモデル名表示が“赤”で記された通称”赤サブ”だ。この赤サブは1680の初期製造分の一部に見られ、希少性もさることながら、見た目のカッコ良さからも愛好家からの人気が高い。
では、なぜ赤で記されたのか。
その理由はノンデイト仕様とデイト仕様を区別するためだったといわれる。
ちなみに、サブマリーナーの上位モデルで同時期に展開されたシードゥエラーのRef.1665にも同様のレアディテールを備えた個体が存在している。
もう少しマニアックな視点でみると、今回取り上げる個体は防水表記がメーターファーストとなっていることに加え、モデル名は白字の上に赤字が塗られているマーク2ダイアル仕様だ。
【商品詳細】SS(40mm径)。自動巻き(Cal.1570)。1970年頃製。459万8000円。取り扱い店/コミット銀座 ショップページに移動
【LowBEAT Marketplaceでサブマリーナーの時計を探す】
業界唯一のアンティーク時計の専門誌「ロービート(LowBEAT)」編集部が毎週水曜日にお届けしているアンティーク時計初心者向けの入門記事。今回はオールドインターことアンティークのIWCについて解説したいと思う。
オールドインターといえば真っ先に思い浮かぶのは航空時計でありイギリス軍に制式採用された手巻きの“マークシリーズ”だろう。しかし入門機として狙うのであれば、ペラトン自動巻きを搭載したモデルがおすすめだ。
理由は高い信頼性と高精度、そして高い巻き上げ効率を誇る自動巻きムーヴメントの傑作として、すでに取り上げたロレックスの1500系やオメガの550系と並ぶ存在だからだ。
1950年に開発されたキャリバー85に代表されるペラトン自動巻き最大のメリットは、ラチェット式という機構を採用したことで少ない巻き上げ角度でも効率よくゼンマイが巻き上がる点だ。
これを搭載したモデルには、耐磁時計の“インヂュニア”、ダイバーズウオッチの“アクアタイマー”、そしてスポーツウオッチの“ヨットクラブ”などペットネームが付く有名モデルが名を連ねる。特に前者二つについては、アンティークとなると100万円以上と高額になるため、入門機として挙げるにはいささか厳しい。そこでおすすめしたいのは三つ目に挙げたヨットクラブだ。
キャリバー854が搭載されて67年にリリースされたこのヨットクラブだが、ムーヴメントをインナーケースに入れて五つのゴムパッキンで宙吊りにし耐震性を高めるなど実用性は高い。これは後にインヂュニアにも採用されたほどだ。
見た目は地味だが実のところデザインをしたのは、オーデマ ピゲのロイヤルオークやパテック フィリップのノーチラスのデザインで知られるジェラルド・ジェンタと奥は深い。しかも20万円台から手に入れられるというのも大きな魅力だ。
【ペラトン自動巻きムーヴメントリスト】
Cal.85(1950年)・・・センターセコンドを採用したIWC初の量産型自動巻き
Cal.852(1952年)・・・Cal.85の毎時1万8000振動から1万9800振動へ
Cal.8521(1952年)・・・Cal.852のデイト付き
Cal.853(1958年)・・・ペラトン自動巻きの完成機
Cal.8531(1959年)・・・Cal.853のデイト付き
Cal.854(1964年)・・・Cal.853を小型化したムーヴメント
Cal.8541(1964年)・・・Cal.854のデイト付き
Cal.854B(1976年)・・・Cal.854の再改良版
Cal.8541B(1976年)・・・Cal.8541の改良版
かつて、時計メーカーが精度を競ったスイスの天文台クロノメーターコンクール。いわゆるクォーツ革命前夜の1967年まで開催されていたこの天文台コンクールにおいて、その誕生当初から参加し、華々しい結果を残したのが、ゼニスが誇る名機Cal.135である。
エフレム・ジョバンが天文台クロノメーターコンクール向けに設計し、48年に登場したCal.135は、コンクール参加初年の48年と50~54年にわたる合計6回もヌーシャテル天文台において1位を獲得した。それだけでも驚くべき成果だが、そのうち48年、50年、54年に至っては、1位だけでなく、2~3位まで独占したというから、当時、他社に比して、いかに精度が高かったかの何よりの証左にほかならない。
前述のとおり、そもそも天文台クロノメーターコンクール向けに開発されたCal.135であったが、後に標準クロノメーターとして市販化もされている。
天文台クロノメーターコンクールに初参加の1948年から、製造が中止になる62年まで、合計約1万1000個生産されたが、これは同時期の他社の天文台向けクロノメーターの生産個数と比較するとかなり多い。
例えば、Cal.135と同じく、時計愛好家から高い評価を得ている天文台コンクール専用エボーシュであるプゾーCal.260の場合、ムーヴメントの製造期間は43~71年(異説あり)までと、Cal.135よりも長いが、その生産数は3302個(異説あり)と、Cal.135の3分の1以下しかない。
その意味で、Cal.135はヌーシャテル天文台コンクールで6回も1位を獲得した名機にもかかわらず、実は他社の天文台向けクロノメーターに比べれば、はるかに探し出しやすいのが特徴である。
とは言え、元来、天文台クロノメーターコンクール向けとして設計されたため、ムーヴメントの仕上げや輪列に配された四つの巨大な穴石など、市販機としてはコストが掛かりすぎたため、残念ながら14年で製造中止となってしまった。 だが、独創的な形状の微動緩急針や、面取りされ、美しい装飾が施された受けなど、量産機には見られない特徴を多数有する点は、時計愛好家の嗜好性をくすぐってやまない。
【商品詳細】SS(35mm径)。手巻き(Cal.135)。1960年代製。115万5000円。取り扱い店/プライベートアイズ ショップページに移動
2024年にアニバーサリーイヤーを迎え、それを記念して発表された70周年モデルも注目を集めたロンジンのコンクエスト。1954年の発表当時、同社の最高機種として誕生した本コレクションを振り返ってみたい。
1940年代になってロンジンも自動巻きの開発に着手し、45年には初のラチェット式自動巻きのCal.22Aを完成させている。ただこの22Aは野心的すぎたのか、あまりにも複雑で問題も少なくなかった。
そこで52年に登場したのが改良版となる19ASである。まさにこの頃は、手巻きから自動巻きへと移り変わろうとしていた時代であり、各社から自動巻きの新しいコレクションが相次いで発表されていた。
こうした流れのなか、54年、ロンジンが発表した自動巻きコレクションが“コンクエスト”である。実はこれが、同社では明確なコンセプトとともにコレクション名を立てた最初のモデルだ。
当時の広告では“すべての品質でファーストクラスを保証する”というキャッチコピーとともに、エレガントなデザインながらも防水、耐震、耐磁性能を備えていることを積極的にアピールしている。一方、こうした積極的な広告戦略があった背景にはコンクエスト発売の2年前に登場したオメガのコンステレーションを意識していたことは想像に難くない。
ケースは金無垢仕様とステンレススチール仕様を展開し、56年にはデイト表示付きのバリエーションが登場している。さらに58年には、リバーサー式の自動巻きCal.290が完成し、これに載せ換えたコンクエストの第2世代が登場する。
その後も70周年モデルでも復刻されたパワーインジケーター付きモデルなど、時代に応じたデザインエッセンスや技術を取り入れながらバリエーションを増やしていった。
そのため、現在のアンティーク市場でも比較的容易に見かけることができるのだが、正直なところ、ロンジンの自動巻きは手巻きほどの名声を得ていない。
ただ、同社の最上位機種として位置付けていただけに外装の作りは決して悪くないし、相場も値ごろな個体が多いため、狙い目のアンティークウオッチだ。
【商品詳細】SS(35mm径)。自動巻き(Cal.6651)。1970年代製。17万6000円。取り扱い店/ダイワ時計店 ショップページに移動
アンティークロレックスの世界で圧倒的人気が高いのは、ステンレススチール素材のスポーツモデルだが、ここ数年目利きのコレクターたちが注目しているのはゴールドモデルだ。
その背景にはご存じのように金価格の高騰がある。2020年にはだいたいグラムあたり6000円台だった金相場は、その後ずっと右肩上がり。特に24年に入ってからの急騰ぶりは凄まじく、1月時点でまだ1万円を少し超えるくらいだったのが、12月の現時点では1万4000円台半ばで推移している。1年で4割ほど価格アップしているわけで、この相場は当面収まりそうにない。
アンティークロレックスも、この金相場上昇の影響もあってか、以前は価格上昇の幅が緩やかだったモデルも、ここに来てぐっと相場を上げつつある。特にGMTマスターのコンビや金無垢、デイトナの金無垢などはかなり価格を上げているが、それでもステンレススチールモデルと比べると、ゴールドモデルはまだお買い得感が高いのだ。しかし、なかなか止まらない金相場の高騰を考え合わせると、今後はこうしたモデルの資産価値はより注目されていき、さらに価格を上げていくだろう。
少し前までは、金無垢ロレックスというとオヤジくさい、バブルっぽい、派手すぎると敬遠される傾向が強かったが、最近はそうやって敬遠する人も減っている。むしろゴージャスさや華麗さ、高級感を楽しめるファッションアイテムのひとつとして、若い顧客層ほど抵抗感がなかったりする。そもそもロレックスのやや無骨なデザインにゴールドはよくマッチするのだ。
特にアンティークモデルであれば、経年変化による文字盤の枯れ感なども相まって、ゴールドケースであってもギラっとした感じがうまく抑えられた個体が多い。渋く枯れたゴールドロレックスは、カジュアルファッションにも合わせやすく、ファッション上級者の雰囲気を演出しやすい。
現行のロレックスはエバーローズゴールドと呼ばれる赤みがかった独自の金素材を推しているが、アンティークで多いのはイエローゴールド。金無垢時計として最もイメージしやすいトーンだ。また銀とパラジウムを混合したホワイトゴールドも流通量が多く、ロジウムコーティングされた表面のトーンは落ち着いた雰囲気を感じさせる。ギラっとした感じはだいぶ抑えられているので市場での人気も高い。
近年のロレックスは18金を採用しているが、バブルバックなどの古い個体になると14金や10金など、金の混合率が低い素材も使われている。これらも独特のくすんだトーンを生み出しているが、その年代のモデルとなるとかなり上級者向けといえる。ゴールドモデルを購入するときは、ポリッシュや打ち傷補修などでケースが痩せた個体も多いので、外装のコンディションを見極めるのが重要だ。
【商品詳細】K18YG(40mm径)。自動巻き(Cal.3075)。1983年頃製。528万円。取り扱い店/コミット銀座
業界唯一のアンティーク時計の専門誌「ロービート(LowBEAT)」編集部が毎週水曜日にお届けしているアンティーク時計初心者向けの入門記事。今回は文字盤中央に設けられた渦巻き状のスケールを取り上げる。
クロノグラフ時計に必ず装備されているのがストップウオッチ機構だ。これはご存じのとおり経過時間を計測するためのものだが、クロノグラフ時計にはそれを記録する積算計のほかにストップウオッチ機能を利用した、様々な計測スケールが表示されている。
その最も一般的なものといえば、現在もほとんどのクロノグラフ時計の文字盤外周やベゼルに表示されているタキメーター(下の写真)である。これは1km移動するのに要した時間を計測し、その区間の平均時速を割り出すためのものだが、この渦巻き状のスケールも実はタキメーターなのだ。
これはカタツムリのような見た目から“スネイルタキメーター(エスカルゴラインとも呼ばれる)”とも呼ばれるもので、1940年代など古めのクロノグラ時計でたまに見かけるスケールだ。
上の写真のデイトナのようにベゼルや文字盤外周に設けられた一般的なタキメーターでは、60km以下の速度を計測できない。そこでタキメーターを文字盤中央に設けることで低速域を表示、時速60km未満の速度も計測できるようにしたのがスネイルタキメーターなのである。
使い方は一般的なタキメーターと同様。計測開始と同時にクロノグラフをスタートさせ、次に1kmの地点でストップさせ、そのときにクロノグラフ秒針の位置にあるスケール上の数字が平均時速となる。この時速60km以下の計測の場合、クロノグラフ秒針が2〜3周するため渦巻き状になっているというわけだ。
まさにクルマのスピードがそれほど速くなかった時代ならではの計測スケールということになる。
[写真上の時計]エベラール。1940年代。手巻き(Cal.16) 。88万円/PRIVATE EYES Co(プライベートアイズ)
[写真下の時計]ロレックスデイトナ。1975年。Ref.6265。手巻き(Cal.727)。1180万円/JACKROAD(ジャックロード)